平成23年度の税制改正は、2次改正で復興増税とセットで昨年11月30日に成立、同年12月2日公布・施行となりました。そして、同年12月10日には「平成24年度税制改正大綱(23年度税制改正の積み残しの一部を盛り込み)」が閣議決定されました。
◆平成23年度の第2次税制改正
国税通則法においては、当初案にあった納税者権利憲章の策定等の一部は見送られ、以下主な改正が行われました。
(1)更正の請求期間の延長と職権による更正期間の延長
①更正の請求期間は(改正前1年)5年に延長、②法人税の純損失等の金額に係る更正の請求(改正前1年)は9年に延長、③贈与税の更正の請求(改正前1年)は6年に延長されました。
一方、職権更正の期間もこれと平仄を合わせ、所得税、相続税、消費税は5年、法人税の純損失等も9年に延長されます。
改正は、原則、公布日12月2日以後に法定申告期限が到来するものについて適用されますが、法人税の「9年」は、平成24年3月31日まで「7年」となります。
(2)更正の請求範囲の拡大
「当初申告要件」については、インセンティブなものや有利・不利の操作可能なものを除き、廃止となりました。例えば、純損失の繰越控除、受取配当等の益金不算入、配偶者に対する相続税の軽減など。
また、当初申告に記載された金額を限度とする「控除額の制限」がある措置についても、更正の請求により正当額まで当初申告の控除額を増額させることができるようになりました。例えば、青色申告特別控除、所得税額控除、試験研究費の所得税額及び法人税額の特別控除など。
これら改正は、公布日12月2日以後に法定申告期限が到来する国税について適用されます。
(3)その他
税務調査等の手続きに関しても、その明確化の観点から書面化などの幾つかの改正がなされています。
◆平成24年税制改正大綱
大綱では、個別改正案はなく、検討事項の一つとして「共通番号制度」が挙げられています。この共通番号制の導入は。「社会保障と税制抜本改革」の素案にあるように消費税10%引き上げによる「給付付き税額控除」の実施の観点からその導入が不可欠かと思われます。
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23年度第2次改正と24年度大綱
相続・贈与税の平成23年度税制改正の当初案は、昨年6月に分離した「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築」、いわゆる税制構築法案、同年10月28日の修正後の同案のいずれにも含まれていましたが、同年11月10日の三党協議で、突如、その全てと言っていいほどの法案がボツになりました。
◆平成23年度第2次税制改正はゼロ
それ故、平成23年度税制改正の2次改正は、東日本大震災復興増税とセットで昨年11月30日成立、同年12月2日公布となりましたが、①相続税の最高税率の引き上げ、②相続税の基礎控除額の圧縮、③生命保険金の非課税制度の見直し、④未成年者・障害者控除の拡充、⑤贈与税の税率構造の緩和、⑥相続時精算課税の拡充は、すべて先送りされることになりました。
◆平成24年度税制改正大綱(復興支援除く)
先送りされた改正案は、24年度の大綱に盛り込まれることもなく、結局、昨年末に明らかにされた税制抜本改革の素案に盛り込まれています。
大綱の改正項目の多くは、制度の拡充と延長で、主な改正は次の2つです。
(1)相続税の連帯納付義務
連帯納付義務については、次の場合には解除することとしています。
①申告期限等から5年を経過した場合(ただし、5年を経過した時点で連帯納付義務の履行を求められているものは解除できません。)
②納税義務者が延納又は納税猶予の適用を受けた場合
上記改正は、平成24年4月1日以後に申告期限等が到来する相続税について適用されます。但し、同日において滞納となっている相続税についても、上記の改正と同様の扱いとなっています。
(2)住宅取得等資金贈与の非課税措置
直系尊属からの住宅取得等資金の贈与は、適用期限を3年延長、取得する住宅(床面積240㎡以下)の内容により、年度ごとに3段階の非課税枠を定めています。
①省エネ・耐久性を備えた良質な住宅
平成24年贈与:1,500万円、25年贈与:1,000万円、26年贈与:1,000万円
②上記①以外の住宅
平成24年贈与:1,000万円、25年贈与:700万円、26年贈与:500万円
上記の改正は、平成24年1月1日以後の贈与から適用です。
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23年度第2次改正と24年度大綱
法人税に関する平成23年度の税制改正は、当初案の殆どが2次改正で東日本大震災復興増税とセットで昨年11月30日成立、同年12月2日公布となりました。
◆平成23年度第2次税制改正
主な改正は、次のとおりです。
(1)法人税率の引下げ
法人税率が次のように引き下げられました。
①普通法人の基本税率(改正前30%)は25.5%
②中小法人等(大法人の100%子会社等を除く)の年800万円以下の所得に対する軽減税率(改正前22%)は19%
③上記②における法人の時限措置による軽減税率(改正前18%)は15%
なお、時限措置は、平成24年4月1日から平成27年3月31日までの間に開始する3事業年度です。
(2)欠損金の繰越控除制限と期間延長
欠損金(青色及び災害損失欠損金)の控除限度額は、その控除前の所得金額の80%とされました。しかし、中小法人等(大法人100%子法人等を除く)については、現行の100%控除の規定が存置されています。
また、欠損金の繰越控除の期間ですが、帳簿等の保存を前提にその期間(改正前7年)が9年とされました。
なお、控除期間の延長は、平成20年4月1日以後に終了した事業年度において生じた欠損金額について適用されます。
(3)貸倒引当金の改正
引当対象法人が限定されましたが、その対象に中小法人等(大法人の100%子会社等を除く)が含まれていますので、従前と何ら変わりません。
(4)減価償却資産の償却率の見直し
平成24年4月1日以後に取得される償却資産については、定率法の償却(改正前250%)が200%に縮減されました。
(5)一般寄附金の損金算入限度額の縮減
損金算入限度額について、資本金等の額の0.25%相当額と所得金額の2.5%相当額との合計額の4分の1(改正前2分の1)に引き下げられました。
上記の改正は、原則、平成24年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。
◆平成24年度税制改正大綱
大綱では、変更、創設された規定はあまりなく、多くが適用期限の延長(試験研究費の税額控除、交際費課税、投資促進税制、少額減価償却資産の取得価額の損金算入等)に留まっています。
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今年も 1か月がたちました。
個人的には10数年ぶりの大雪で、駐車場から車が出なかったり(^_^;)車がスピンしたり(^_^;)と、少々ビビってますが、めげずに頑張ります!!
というわけで、うるう年2月の税務です。
2月10日
●1月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
2月29日
●前年12月決算法人(決算期の定めのないもの含む)の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●3月、6月、9月、12月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●6月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●法人の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が400万円超の3月、6月、9月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の11月、12月決算法人を除く法人の1月ごとの中間申告(10月決算法人は2ヶ月分)<消費税・地方消費税>
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○固定資産税(都市計画税)の第4期分の納付
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