役員退職慰労金の準備は万全ですか?2015年01月05日(月)
役員退職慰労金には役員の勇退時に支払われる「生存退職金」と死亡時に支払われる「死亡退職金」及び「弔慰金」があります。
役員の退職金を準備している方はどのくらいいるのでしょうか。
現実その場になったら預金がない、決算内容に影響を与える、退職時に経営状態が悪化しているなど問題を抱えている経営者が多くいます。そこで、そうならないために計画的な準備が必要になってきます。
1.退職金の準備はどのような方法があるのか
①生命保険(実際は逓増定期保険、長期傷害保険、がん保険などです)を活用することで保険料1/2または全額を経費計上することで効率よく資金準備ができ、また、死亡時に死亡退職金として確保もでき、死亡退職金と生存退職金の2つをカバーできます。
②中小企業倒産防止共済は倒産を防ぐために設けられた共済で、もし万が一取引先が倒産して損失を被った場合には、積み立てた金額の最大10倍(最高8,000万円)を無利子、無担保、保証人不要で借りることができます。掛金は最大で年間240万円まで積み立てが可能(上限800万円)、掛金は全額経費になるという特徴を持っています。その上、40ヶ月(3年4カ月)以上積み立てをしていれば、解約時には100%受け取ることができ、これを退職金として利用することもできます。解約金は何に利用しても構いません。
2.退職金の控除額
勤続年数に応じて退職所得控除があります。
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勤続年数20年以下 … 40万円 × 勤続年数
〃 21年超 … 800万円 + 70万円 ×( 勤続年数 - 20年 )
退職所得控除後の1/2が課税対象
(ただし、勤続年数5年以下となる場合の退職金は対象外となります)
退職金は他の所得と分離して所得税を計算します。(分離課税)
例:勤続年数25年2か月で、1,500万円の退職慰労金の支給を受けた場合
(1,500万‐1,220万※)☓1/2=140万
所得税 140万☓5%=7万円 住民税 140万☓10%=14万円
※退職所得控除 800万円+70万☓(26年-20年)=1,220万
端数の2か月は、1年に切り上げ
最後までお読みいただきありがとうございました。
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