事務所移転の際の経理チェックポイント 2014年12月15日(月)
事務所が手狭になった・賃貸契約が切れた等、事務所移転をする際に、様々な経理処理が発生します。旧事務所・新事務所と区別して見ていきましょう。
旧事務所の保証金・原状回復費用・廃棄
引っ越す際に「原状回復費用」を負担することになりますが、これは「修繕費」として計上します。
通常は契約時に払った「敷金・保証金」(以下「保証金等」)と相殺されて、原状回復後に残金があれば返金となりますが、この際は預けた「保証金等」と返金された残金との差額が修繕費となります。
「礼金または権利金」(以下「礼金等」)については契約期間で均等償却をしていますが、帳簿上に残額があれば全額費用処理できます。
旧事務所から新事務所に持って行かない固定資産は、廃棄処分となるでしょうが、この際には固定資産除却損として経理処理できます。後の税務調査のために廃棄証明書等を発行してもらいましょう。
新事務所の保証金・引越費用・改装費
新しい事務所の「保証金等」は、資産として費用にはなりませんが、一部返還されない部分がある場合には、「礼金等」として契約期間で均等償却を行います。ただし20万円未満の「保証金等」については一括で費用とする事が可能です。
引越費用は「社会通念上妥当な金額」であれば費用にできます。同じく、不動産屋に支払う仲介手数料についても全額費用にできます。
新事務所における内装工事やパーテーション工事は、修繕費ではなく、資産計上とします。ただし、資本金1億円以下の青色申告中小企業者等については、1個又は1組の価格が30万円未満の固定資産については年額300万円までは、少額減価償却資産として費用とできます。
届出もお忘れなく!!
事務所移転の変更登記だけでなく、税務署・都道府県や市区町村への届出もお忘れなく。申告書や年末調整などの書類を受け取るためにも、忘れずに届出をしておきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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